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DESIGN IDEAS

別荘の土地選びは、 眺めのよさだけで決めない

杉本です。 目の前に海が広がっていたり、木々の向こうに山が見えたり。そんな土地に立つと、ここで朝のコーヒーを飲めたら気持ちいいだろうな、と考えます。別荘の土地を選ぶうえで、その場所を好きになることは、とても大切だと思います。そのうえで、建物を置いたらどうなるか。実際に通って、過ごして、手入れをしていけるか。少し視点を変えながら、土地を見ていきます。

立って見える景色と、座って見える景色

敷地に立ったときの眺めが、そのまま居間から見えるとは限りません。建物を置く位置や床の高さによって、見えるものは変わります。ソファに座るのか、食事をするのかでも、目線の高さは違います。海を見たいのに、座ると手前の壁が気になる。景色に向けて大きく開いたら、道路から室内もよく見える。そうならないように、建物のおおよその配置と、そこでの過ごし方を重ねて考えます。どこから、何を眺めたいのか。敷地全体が絶景でなくても、気持ちのよい場所をひとつ見つけられると、そこから計画が始まることがあります。 亀岡の別荘リノベーション1では、ガラスに囲まれた室内から山の緑を眺めることができます。

晴れた日の印象だけで決めない

見学した日が晴れていて、風も穏やかだと、それだけでよい場所に感じられます。ただ、実際には暑い日も、雨の日も、風の強い日もあります。海辺と森の中では、考えておきたいことも違います。日差しの向き、風の通り方、地面の湿り気、周囲の木の様子などを見ながら、そこで過ごす時間を想像します。可能であれば、時間帯や天候を変えて訪れてみるのもよいと思います。現地で感じたことに加えて、地域の気候や災害に関する情報も確認しながら、建物の配置や開き方を考えていきます。
亀岡の別荘リノベーション1|作品詳細を見る
亀岡の別荘リノベーション1では、山の湿気への対応として、防水・防湿・断熱を見直し、手入れのしやすい素材を選びました。

建物以外に必要なことも見る

土地を見るときには、建物までどう入るかも大切です。 道路の幅や傾斜、車を停める場所、荷物を持って玄関まで歩く距離。週末に食材や着替えを運ぶことを考えると、日々の使いやすさに関わります。水道や排水、電気などの条件も確認しておきたいところです。高低差のある土地では、建物をつくる前に、地面や進入路を整える工事が必要になる場合もあります。土地の価格だけを見ずに、建物を建てて使えるようになるまでに、何が必要か。その全体を見ておくと、購入後の計画を立てやすくなります。

留守の時間も、別荘の時間

別荘は、使っていない時間が長くなることもあります。次に訪れたとき、気持ちよく過ごし始められるか。庭や建物の手入れを、どのように続けていくか。掃除や管理の負担も、土地選びの段階から考えておきたいです。また、自宅からの距離や道のりによって、通う頻度も変わると思います。気に入った場所へ、無理なく足を運べることも大切ですね。 眺めのよさに惹かれた、その最初の気持ちは大事にしたい。そこに、建築や暮らしの視点を重ねながら、その場所と長く付き合えるかを考える。土地を購入する前から建物の可能性を確かめておくことで、そこで過ごす時間も、より具体的に想像できるようになります。
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