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高級住宅の心地よさは、何で決まる?天井・窓・余白の設計
杉本です。
家を建てるなら、ゆったりとしたリビングにしたい。大きな窓から庭を眺め、気に入ったソファでくつろぎたい。住まいにしっかり予算をかけようと考えると、そんな場面が浮かぶのではないでしょうか。
そのイメージを形にするには、床面積と一緒に、天井の高さ、窓の位置、家具を置いた後に残る広さを考える必要があります。図面の上では同じ広さでも、それらの組み合わせで、部屋に入ったときや腰を下ろしたときの感じ方は変わります。
広さを決める前に、座る場所を決めてみる
リビングを考えるとき、まず確かめたいのは、どこに座り、何を見て過ごすかです。二人で庭を眺めるのか、友人を招いて向かい合うのか。ソファに横になる時間が好きなのか。過ごし方が見えると、家具の大きさや向きも具体的になります。
家具のない状態では広く見えても、ソファやテーブルを置くと、窓までの距離や部屋の奥行きの感じ方が変わります。背の低い家具なら視線が庭へ抜け、高さのある家具なら居場所を緩やかに区切ることもできます。家具を含めた空間全体の釣り合いを確かめたいところです。
大きな一室の中にも、会話がしやすいまとまりと、少し離れて静かに過ごせる場所がある。そうした居場所の配置から、必要な広さを考えていきます。
天井の高さに、場所ごとの役割を持たせる
庭に向かって視線が伸びる場所には、のびやかな高さが似合うことがあります。一方、食卓や読書の椅子の上は、少し天井が近い方が落ち着く場合もあります。天井の高さと、その下で何をするかを一緒に考えます。
海老江の家では、水盤のあるインナーテラスとLDKを一室空間として計画し、エリアごとに異なる天井の高さを組み合わせています。壁で細かく区切らずに、上部の形によって空間に変化をつけた住まいです。
天井は床からの高さだけでなく、部屋の幅や奥行き、隣り合う空間との関係で見え方が変わります。断面図や模型で、低いところから高いところへ移る感覚まで確かめていきます。
窓は、座った目線から確かめる
窓の検討では、立ったときの景色に加えて、ソファに座ったとき、食卓についたときの目線も大切です。窓の下端や横桟が、見たい庭や遠くの景色に重ならないか。室内のどこまで外の気配が届くかを確かめます。
同時に、窓の向こうからどう見えるかも考えます。隣家の窓や道路との位置関係によっては、開口の位置をずらしたり、軒や植栽を組み合わせたりする方が、日々使いやすい窓になります。
日差しの強い時間帯に眩しくないか、夏の熱をどう抑えるか、カーテンやブラインドをどこに納めるか。大きな窓ほど、景色と温熱環境、日常の操作を一緒に検討しておきたいです。
余白を支える、収納と設備の計画
窓辺や壁の前に何も置かれていないと、光や素材の表情がよく見えます。その状態を暮らしの中で保つには、本や充電器、日用品などに、使う場所の近くで居場所を用意することも必要です。
空調の吹出口、照明、カーテン、スイッチも、後から一つずつ足すと天井や壁が落ち着かなくなります。必要な性能や点検のしやすさを確保しながら、位置と見え方を初めから調整します。
高級住宅を考えるとき、こうした細かな判断にも時間をかけたいと思っています。家具に座り、窓の外を見て、気持ちよく過ごせる。その一場面に向けて、寸法も設備も整っている住まいがいいですね。
シンクスタジオでは、暮らし方を伺いながら、平面図と断面図、模型を行き来して検討します。面積の数字とともに、その場所で過ごす感覚を共有しながら住まいをつくっていきます。
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