DESIGN IDEAS
平屋を建てたい。 土地選びで確かめたいこと
杉本です。
朝、寝室から出て、そのまま庭の緑を眺める。洗濯物を持って階段を上がることもなく、一つの階で暮らしがつながっている。そんな平屋を思い描くと、まずは広い土地を探そうと考えるかもしれません。もちろん、敷地の広さは大切です。ただ、同じ面積でも、平屋の建てやすさや庭との関係はずいぶん違います。土地の数字に、建物とそこでの暮らしを重ねてみる。そのひと手間が、購入後の計画を具体的にしてくれます。
岩出のコートハウス|作品詳細を見る新庄のスクエアコートハウス|作品詳細を見る建物が入るか、その先まで考える
土地を見るとき、希望する部屋数や延床面積が収まるかに目が向きます。平屋では、その部屋をすべて地面に近い一つの階へ並べるので、建物の周りに何を残すかも同時に考えておきたいです。車を何台停めるか。玄関までどこを歩くか。庭には食事のできる場所がほしいのか、それとも室内から一本の木を眺めたいのか。軒下や自転車置場、設備を置く場所まで含めると、敷地の使い方が見えてきます。 岩出のコートハウスは、約50坪の敷地に中庭を設けた平屋です。庭を家の中心に置き、周囲に部屋を配しました。広い土地を確保することだけでなく、限られた範囲で内外をどう組み合わせるかも、平屋を考える手がかりになります。 この面積ならどこでも同じ計画ができる、という意味ではありません。建てられる範囲や必要な余地は、土地ごとに違います。大切なのは、敷地全体で一つの暮らしが成り立つかを確かめることです。平らに使える場所は、どこまであるか
敷地の形や高低差も見ていきます。図面では十分に広くても、急な斜面が含まれていたり、道路と地面の高さが違ったりすると、建物を置く場所は変わります。 新庄のスクエアコートハウスでは、傾斜した敷地の平坦な部分に駐車2台分を確保し、建築の範囲を定めました。敷地面積の大きさと、そのまま使える平地の広さは、分けて見る必要があります。 高低差があるから平屋に向かない、と決めることもありません。庭や道路との距離をつくれる場合もあります。ただ、地面を整える工事や擁壁の確認が必要になることがあるため、その負担まで含めて計画を考えたいところです。将来の窓辺に、立ってみる
平屋は庭に近い分、道路を歩く人や隣家の窓とも近い高さで向き合います。現地では、敷地の中心から眺めるだけでなく、居間や寝室になりそうな場所へ移動してみます。ここに座ったら何が見えるか。反対に、どこからこちらが見えるか。隣家の二階、塀の高さ、車の出入りなどを見ながら、開けておきたい窓の位置を考えます。外の音も、その場所で過ごす印象に関わります。
南側が道路だから大きく開く、と先に決めなくても大丈夫です。気になる視線を抑え、庭や空に向かって開く方法もあります。方位だけで判断せず、周囲の状況と、室内で過ごす場所を一緒に見ていきます。できれば時間帯を変えて訪れてみると、光や交通量の違いにも気づきます。隣の空地が将来も空いたままとは限らないことも、頭に置いておきたいですね。
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